健診センターからの緊急電話

おとうさんは会社で集団検診を受けている。

今までもそうだったし今年仕事先が変わっても受けていた。

普通は結果の入った封書が来て少し太り過ぎだから運動しましょうとか血圧が高めだから再検査してとかそんな案内があったりして。

それが今年は健診センターから仕事中に電話がかかってきた。

肺がんの疑いが強いのですぐに専門病院で再検査をしてくださいというもの。

健診を受けて電話が来るなんて滅多にない、多分初めてぐらいの出来事だ。

なんなら今すぐに行ってね位のスピード感だったんだとか、おとうさん曰く。

そりゃ焦るよね。

 

今まで肺がんの再検査は受けた事が無い、タバコ吸わないし。

それに緊急の電話だったし。

で、たまたま電話のあった次の日がワクチン4回目の接種日で心臓のかかりつけ医で受ける予約をしていたものだから追加で肺がんの再検査を依頼した。

心臓の病院で検査が受けられるかは不明だけど、もし総合病院で再検査になったとしても紹介状は必要だ。

そしてやっぱり総合病院を紹介されて。

 

その検査日が今日だった。

結果は何も無し、肺に移っているはずだった病変は少しも無かった。

 

左下肺野孤立性結節影、健診センターから送られてきた検査結果にはそんな指摘があった。

けれど精密CTを撮ってもその影はなかった。

良かったような、いや良かったんだけど。

 

まあそんなことも有るよね。

今年は胃癌では再検査にならず胃カメラを飲むことは無かった、その代わりだったんだな。

あの電話は何だったのか、ちょっと拍子抜けの結果となった。

 

少し元気が無かったおとうさん。

夜には元気が戻って庭のミニトマトで作った甘酢漬けが美味しいとお気に入りの様子だった。