ビーチサンダルの鼻緒が切れた時に

下の子夫婦が帰省した折に米沢まで遊びに行って来た。

米沢は下の子が年長さんの時におとうさんの仕事の都合で住んでいた場所だ。

まだ小さかったからそれ程覚えていることは多くは無いけれど、その日のことは今でも昨日あったことのように話してくれる。

その日から25年が経っているのに。

 

その日は夏休みで同じ社宅のお友達と一緒に探検に出掛けていた。

探検と言っても橋を渡った社宅から見えるスポーツ公園に行って帰ってくるというもの。

子供の足でも15分か20分ぐらいのところだろうか。

道は平らだったし交通量も多くないし、これと言って危険はない所だったけれど。

ところが目的地に着くかどうかのところで下の子の履いていたビーチサンダルの鼻緒が切れてしまったらしいのだ。

幼稚園の子供だし他の子も同じ年ぐらいでみんな揃って困っちゃったみたい。

大人が一緒じゃないからどうしたら良いか決められなかったみたいなんだけれど。

でも、そこからが凄いのよね。

上の子はその時小学2年生だったんだけれど、持っていたカットバンでどうにか鼻緒が付けられないか修理を始めたみたいで。

サンダルは構造が分かればどうにかなるけれど、よく一瞬でそんなことが出来たなと感心するばかり。

でカットバンで鼻緒をつなぎそのまましっかり遊んで帰って来て。

勿論帰ってくるとすぐにその武勇伝の話になって、大人が思っているより子供って凄いなと思ったりはしたけれど。

下の子はその時のことが強く思い出として残っているらしく、今回の米沢旅でも一生懸命に婿殿に教えていたっけ。

 

我が家の下の子はお姉ちゃんが絶対だ。

何が有ろうとこれは変わらない。

もしかしたらその時のことがその絶対の根源になっているのかもしれないか。