ご機嫌の居場所

昨日帰ってきたおとうさんはご機嫌斜めだった。

仕事で上手くいかない事か、気に入らない事が有ったみたいだ。

そもそも朝から気分が乗らなかったのかもしれない。

お風呂に入ってもブツブツ文句を言っていた。

 

けれど私はそんな事はお構いなし。

晩ご飯がすき焼きだったことも有り、早く卵割ってとか卵は混ぜ過ぎないでよとかテーブルに座る前からおとうさんに命令していた。

おとうさんも、今日はすき焼きでどうしたの?写メ撮って子供たちに送らないと!卵どれ!とか二人で大騒ぎだった。

肉!肉!早く食べて!美味しい?と聞いたら、俺さっきまであんなに機嫌悪かったのになあ、とポツリ。

さっきまで斜めだったご機嫌はすっかり上機嫌に変わっていたようだ。

 

これといって特別におとうさんの機嫌を取ってあげることは無い。

機嫌が悪いのを気が付かない振りをするというか、ほっておくというか。

でも関係ない話はするようにはしている。

例えば安売りでラッキーだったとか、畑の大根が大きくなったとか。

気が紛れるようには考えているのだ。

そこで気分が変わればしめた物なんだけれど。

頑張れ!でも無く、大丈夫だよ!でも無い、チョットしたこと。

 

そう考えるとおとうさんのご機嫌はとってあげてないけれど、しっかり私に管理されているなという感じかも。

おとうさんにとってそれは幸せなのか不幸なのか、どうなのかな。