洗濯をしていると電話が鳴った。
こんなに朝早く誰かなと思って出ると母から!
「お誕生日おめでとう!去年は忘れたから今年は忘れないうちに電話したよ!」と元気な声で祝ってくれた。
母には数年前に「もうおばあちゃんも良い歳だかプレゼントは辞退しますよ。」と言ってある。
だから何か送って来る訳では無いけれどお祝いは言いたいみたい。
去年はお昼過ぎに私から「お蔭様でまた一つ歳を取りました。」と電話したのだ。
それを覚えていて今年こそは忘れずにと待っていたんだ。
こちらもすっかり良い歳、親から祝ってもらわなくても良いような気がするけれど有難く話を続ける。
いろいろ話をするうちに、昨日の地方紙に妹の夫の異動が載っていたねという事になった。
そうだね定年までもう少し最後の異動かなと話していたら、おじいちゃん(死んでしまった父の事)が生きていたらみんな偉くなってどんなに喜んだことかと言い出した。
あんたのおとうさん(私の夫)もすっかり偉くなってお父さんやお母さん(私の夫の父と母)も生きていたらとっても嬉しかったと思うよ。おばあちゃんは生きていてそれを見れたから嬉しいと泣いている。
私の誕生日で嬉しいのか、はたまた自分の子供たちの夫がそれぞれ偉くなって嬉しいのか。
それとも自分が長生きして嬉しいのか、話の途中で分からなくなってしまったけれど、まあそれで良かったのかな。
母はもうすぐ81歳。
その歳になるまでにはあと27年生きなければならない。